スーパーGT 第3戦
大分オートポリス GT300クラス
5 月31 日[土]予選 天候 / コース:晴 / ドライ
予選Q1 ポジション:13 位(1’47.228) アンドレ・クート選手
予選Q2 ポジション:12 位(1’48.388) 白坂卓也選手
6 月1 日[日]決勝 天候 / コース:晴 / ドライ
決勝ポジション:19 位(Best Lap 1’49.275)
【レースレポート】
日本で最も人気を集めるレースシリーズ、SUPER GT シリーズ2014 年第3 戦「SUPER GT INKYUSHU 300KMFUJI GT 300km」が、梅雨入り目前の5 月31 日〜6 月1 日にオートポリスにおいて開催され、PACIFIC RACING TEAM の#9「国立音ノ木坂学院 NAC ポルシェ with DR」(白坂卓也/アンドレ・クート)は、12 番グリッドからスタートして前半はクートが安定した走りでポジションを上げ初入賞を期待させたが、終盤セーフティカー(SC)ラン直後に白坂がスピンを喫し車両はそこでストップ。目前の初ポイントを逃す残念な結果となったが、19 位完走として完走記録は継続した。
今回のレースで、テレビアニメ「ラブライブ!」で活躍するスクールアイドルユニット「μ’s(ミューズ)」のメンバー9 人をボディに描いたポルシェ911 GT3R をドライブするのは、白坂卓也と今回が初のGT300 クラス参戦となるアンドレ・クート。2000 年マカオGP のウィナーであり、昨年までGT500クラスに参戦していたマカオ在住のポルトガル人だ。車両は規定により前回増えた重量が10kg マイナスとなり、アップダウンに富むオートポリスでは有利に働くと予想された。オートポリスでは例年10月にレースが行われていたが、今年は初夏の開催。さらに好天に恵まれ気温も高くなりそうだった。
31 日は朝から晴れ。午前中に行われた公式練習ではクートがいきなり3 位のタイムをマークした。「初めてのGT300 クラスで、すべてが新鮮で楽しい」とクート。一方白坂は後半の上り区間で苦戦、タイムは伸びなかった。気温が30℃近くまで上昇したオートポリス。14 時から公式予選Q1 がスタート。
クートがステアリングを握りコースインした。参加24 台中トップ13 に入らないとQ2 への進出はならない。1 台の車両がコースインできず23 台で争われた15 分のセッションで、クートは通過ぎりぎりの13 位のタイムでQ1 を突破することに成功した。14 時48 分に12 分間で争われたQ2 は白坂が担当し、朝の自己ベストタイムを2 秒5 以上も短縮し12 番手。これで決勝のグリッドが確定となった。
1 日もまずまずの好天に恵まれ午後には気温も30℃近くまで達した。14 時に300km の決勝レースがスタート。まずはクートがステアリングを担当した。混乱するオープニングラップで、クートは2 台をかわしてトップ10 入り。さらに17 周目には9 位、25 周目には7 位へポジションを上げた。中盤の早い段階でピットインする車両が出て来ると、33 周目には暫定トップまで順位を上げ36 周でピットイン。ここで白坂に交代して11 位でコースへ復帰した。白坂も39 周目に入賞圏の10 位へ順位を上げていたが、43 周目に入るころに1 コーナーで大きなクラッシュがあり、ここでSC 導入となった。この時点の白坂の順位は9 位。SC 導入中にピットインする車両がありこれで8 位。GT300 の隊列が整うと、白坂の目の前には5〜7 位の#10 メルセデス、#50 アストンマーチン、#0 CR-Z がおり、背後には#86 と#88のランボルギーニ、#65 メルセデス、#67 GT-R、#60 BMW と9 台が一列縦隊となっており、5〜13 位は大渋滞。
51 周終了時点でSC は隊列から離れ残り9 周のスプリントレースがスタートした。しかし白坂のペースは上がらず再スタートのラップで12 位まで順位を下げることに。さらに53 周目の上りのS 字で内側に巻き込んでストップ。チェッカーフラッグを受けることはできなかったが、19 位で完走扱いとなり、完走記録がついえることはなかった。今回はトップ10 ゴールによる初入賞が目前に見えて来た。結果は残念なものとはなったが、クートの加入によりチーム全体のモチベーションは一気に上がった。今後の活躍に期待を持たせる一戦となったと言えるだろう。
【チームコメント】
神野元樹監督
「前回に入賞の手応えを感じて今回こそという感じのレースでした。終盤のSC 導入がなければ、あのままポイントが入っていたかもしれず残念です。ただクート選手の加入もあり、今回のレースでより手応えを感じることができました。次こそという気持ちを忘れずに上を目指していきたいと思います」
水谷晃エントラント代表
「SC 導入で不利な展開になってしまいました。7 位という順位が見えていただけに残念! タイヤは交換したばかりだし一番有利な展開になるはずだったんですが。アンドレの加入は本当に大きいですから、ピットワークももっと短縮できるようにして、上位を狙います。6 位ぐらいには入れるという確信を得られたレースでした」
【白坂卓也からのコメント】
「SC ランの時にタイヤが冷えてしまったのか、ペースを上げられず順位を落としただけでなく、単独で回ってしまいました。オートポリスはS 耐でもGT でも走っていて問題はなかったはずなんですが、前回の富士からスランプに陥っている感じがします。チームに申し訳ない気持ちでいっぱいです」
【レースリザルト】